HP移行のお知らせ
親の背中を見て育つリビングと一体化した書斎コーナー
2010.06.21 Monday
家造りを考えているお客様の中には、書斎を設ける事を望む方が多くいらっしゃいます。
一言で書斎といっても、そこは本を読む場所なのか?パソコンをする為のPCコーナーだったり、ちょっとした仕事をする場所やSOHOスペースなど様々な形態が想定されます。
iPadやiPhoneといったスマートフォンなどの登場によって今後もWeb閲覧や読書の形態が変化する事が予想され、さらに多様な書斎スペースの提案が求められるようになってきました。
今回ご紹介するのはリビングの一画に書斎コーナーを作るというスタイル。
完全な個室や半個室とする書斎とは違って、かなりオープンな書斎スペースとなります。
その為、集中力を求められる難しい仕事には不向きですが、blogの更新やWEB・メールのチェックや簡単な書類作成等をこなす程度であれば問題ありません。
このスタイルの最大の魅力は親の背中を見せて子育てを行うことが出来るという事。
職場の仕事を少し持ち帰って家で行う事や、親の趣味や興味を子供や家族と共有する事が出来ます。
また、子供のPCスペースとして家族と共有する事でクリアな家族関係が築くことが出来き、自発的な勉強に繋げる事も可能だと思っています。
新居を構えるまでは、家族と近い距離でパソコンや読書を興じていたのに、書斎という個室を手に入れ関係が変わってしまうという事がよくあります。
子供の成長や趣味、学校や幼稚園などでの活動への興味より、自分ひとりの時間を優先する事で失われてしまうものもあるからです。
個室という完全なプライバシーを手に入れることも魅力ですが、時によってはそれにより犠牲になる事もあるので注意が必要です。
※もちろん完全個室の書斎も魅力的です。その用途や考え方によってスタイルを選択する事が重要だと思っています。
※冒頭の写真からキーボードを収納した状態になります。
さて、リビングの一画に書斎コーナーを設けるときに気をつけたいのが、書斎として使っていない時の姿。
書斎周りは煩雑になりがちで、特に飾る為の本などが陳列してある訳ではなく、必要な文具(ホッチキスやハサミ等)や読みかけの雑誌や書物、まとめ途中の書類や、領収書の束だったり、あらゆる色や形のごちゃ混ぜなものが集まっている場所です。
もちろん、毎回作業を終えた後に綺麗に片付けることができるのであれば問題ありませんが、家族全員で使う書斎(PCコーナー)とする場合はなかなか難しいもです。
お客様を迎える時などに、余りちらかっている状態を見せたくない。
そう考える場合は、写真のように本棚に扉を付け、引き出しもキチンと設けたデスクを作る事をお勧めします。
これであれば急な来客でもパッと扉の中に隠す事が出来るし、どさっと作業中の書類をそのまま引き出しに仕舞う事も出来るのです。
このケースではキーボードやマウスなども仕舞える工夫をしていてます。
また、書斎コーナーに設けるパソコンは出来れば高スペックなデスクトップタイプの物を設置出来るように想定する事が必要だと思っています。
それはスマートフォンの復旧に伴い、気軽にネットサーフィンを何所でも行うことができるようになってしまったから。
だから、家族で共有するパソコンはできるだけ性能の良い物で他ではまかない切れない作業が生じた時に使う物でありたいからです。
また、プリンターなどの周辺機器の置き場所もキチンと考えておきたい所です。
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書斎コーナーを設ける事(部屋でなく、コーナーとして設ける事が)は、父親にはちょっと抵抗のあることだと思います。
家に帰って来てじっくり一人で寛げる場所。
そんな逃げ場所が欲しくなる気持も解らなくないですが、そういった行動は子供が真似してしまうものです。
家族の絆を大切にするのであれば、また頭の良い子供を育てる為には、オープンな書斎コーナーや半個室の書斎スペースが有効であると考えています。
家族のコミュニケーションが生まれる間取り。
そんな生きた空間が家族を一つにするのではないかと思っています。
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「ちょっと、○○。明日の那須の天気調べてくれないかな?」
「な〜に〜、お父さんまた明日もゴルフ?」
「そうなんだよ。明日のゴルフは余り行きたくないんだけど、仕事の付き合いでさ・・・」
「なんて言って本当は行きたいんでしょ〜。天気はいいみたいよ〜」
「ありがとう。お土産は何がいい?」
な〜んていうコミュニケーションが生まれるかもしれません(笑)