子育てを実際にし、また自宅で金魚を飼うようになって気づいた事。
それは、金魚の水槽や虫篭等の置く場所もかなり重要だなぁという事。
私が子供の頃は昆虫採集に励んでいて虫かごが数個置かれていました。
でも、部屋に置いておくと邪魔になるからとベランダや壁際の隅のほうに置いていたんですね。
やはり、男の子だから捕まえるのが楽しくて、捕まえてきた昆虫の面倒をちゃんと見ずに、だいぶむごい事してしまっていたように思います。
しかし、なんとなくその要因には置き場所もあったんじゃないかなと思うのです。
上の写真は我が家の金魚水槽です。
リビングの中心。
階段の下に置いてあります。
金魚などの水槽は陽の当たらない玄関などにおいている家が多いような気がしますが、リビングに置く利点として、とにかく一日中目に留まるということ。
特に私の食卓ポジションから良く見えるので、食事をしながらついつい金魚の様子を観察してしまいます。
すると、娘に「金魚さん見てるの?」とニコッと言われます。
そして、食事が終わると「金魚さん。餌あげる〜」と急いで向かっていきます。
そして、床に置いているので娘が簡単に見れるというのもメリットだと思います。
常に目に触れること。
親の手を借りずに一人で間近で見れること。
これも重要だと思います。
我が家の水槽は現在二代目。
金魚が大きく、水質の悪化が酷かったので交換しました。
それにしても金魚の赤は水に生えますね。
とてもキレイでかわいいです。
娘同様とても愛着を持って育てています。
やはりそれも、目に触れること。
見た目にも美しい事がポイントな気がします。
こちらはお施主様宅に置かれた水槽。
このケースでも床から45cmほどのテレビ台が水槽置き場となっています。
やはり、子供の目線レベルに水槽や虫籠がある事がポイントのような気がします。
また、ソファやダイニングチェアに座って見えることが重要ですね。
家造りの時にこれらの水槽などの場所を想定して設計するということはあまりしませんが、これからは少し頭の片隅に入れて設計しようと考えています。
出来たら、セットする水槽も想定して設計できたら素敵だなぁと思ってみたりも。
犬やネコを飼っていたり、これから飼う予定の方は設計に織り込むことも多いと思いますが、是非水槽や虫かごなど小動物のこともちょっとだけ設計の際に気にかけてもらえたらと思います。
もちろん、建築的に処理しなくても、ただそういう場所に置くだけでも良い事なので必ずしも新築時に何かしなければならないという事ではありませんけどね。
]]>以前のBlogでも紹介しましたが、リビングの遊び場についてまた触れたいと思います。
まずは、リビング階段。
小さい子供にとってはちょっとしたステージで、親より高い視点で居られる場所。
だからかはわかりませんが、ここで遊ぶのが好きなんですよね。
鉄骨階段だと磁石がつくので遊びの幅が広がります。
親にちょっと注目してもらえる場所にあるというのも重要なのかもしれませんね。
注目という意味では、階段の一部がステージになっているのも有効だと思っています。
腰をかけたり、台に立って歌を歌ったり。
注目を集める仕掛けが子供の遊び心を刺激します。
リビングの脇に作ったプレイコーナー(デン)
リビングから一段低くなっていて、家具でなんとなく空間を仕切っています。
完全な子供の遊び部屋としてつくるのではなく、リビングと曖昧な境界を作りたかったんですね。
声や視線は繋がっていても散らかしたおもちゃははみ出さない。
その為、子供が思いっきり遊んでも怒らなくて済むし、余分な事で子供も怒られなくなるので、成長してもこの場で長く遊んでもらえると信じています。
片付ける力をつけるというという意味では、毎回おもちゃを片付ける事も重要だと思うのですが、レゴブロックやプラレールなどで大作を作っている時には誰にも邪魔されたくないのが子供(昔の自分?)だと思うんですよね。
想像力を書き立てて没頭する。
そんな時間は子供の発育にとても重要だと思います。
とにかく、毎回片付けなさいと怒られている様では、リビングで遊ぶのが億劫になり、次第に自分お部屋で遊び、篭るようになってしまうかもしれません。
家造りをする親の立場からどうしたいというより、子供の立場に立って、居心地の良い遊び空間を設計したいものです。
親が子供のために何かしたいから何か仕掛けを作るのではなく、子供がのびのびと遊べるようにストレスを減らすさりげない工夫が必要なのかもしれませんね。
]]>自邸を設計し、予想外の使われ方に満足している部分に階段があります。
リビングの一角にある階段は鉄骨のスケルトン階段なのですが、この場所は半分娘の遊び場として利用されています。
理由はいろいろあると思うのですが、ちょっとした段差が座りやすいのと、視点が高いので楽しいからだと思うんですね。
スケルトン階段である事も大きく影響していて、見た目の危なさはあるものの逆に足を階段に入れたりして座る事も出来て満足度が高いのだと思います。
これが、リビングから見えない位置にあると簡単には遊ばせられませんが、小さいうちから徐々に注意しながら慣らしたせいか、手すりの隙間から転落しそうになるなどの危ない状態には今のところなっていません。
そして、もう一つ。
鉄骨階段であるのでマグネットがくっつくんですよね。
ここに貼り付けて遊んだりしているうちにしっかりと娘の居場所として定着したようです。
現在(この記事の時点で1歳8ヶ月)は他にいろいろ遊びを覚え、階段周りで遊ぶ事も少なくなりましたが、それまでの間本当によくこの近辺で遊びました。
マグネットといえば、別件で黒板塗装の下地に鉄粉入りの塗料を塗りマグネットのつく壁を作ってみました。
建築の一部で子供が遊べる工夫。
おもちゃのように飽きたら捨ててなくなってしまうものとは違って、家の一部で遊んだ記憶は家の歴史とともに残り続けると思っています。
最近は柱に身長を刻んで成長を測る事はしなくなりましたが、なんかそういう成長の痕跡が家の一部に残るのもいいのではと思っています。
それと、子供は本当に狭いところが大好きですね。
そんな子供の遊び心を大切にした住まいを現在設計・施工中です。
上手く自分の体験が生かされ子供の成長にちょっとプラスになる仕掛けが出来たらと考えています。
そうそう、子育てを通じて感じるのは雛人形や鎧兜といったものを飾るスペース、仕舞う場所も重要だなぁと改めて感じた事。
こちらの予想以上に子供は喜んでいるんですよね。
うちの娘の場合は、絵本で雛人形の絵を見るたびに飾ってあった場所を指差すんです。
それだけ印象深かったんでしょうね。
子供が家を気に入ってくれるという事は家の間取りや形だけでなく、家で行うイベントや生活が楽しい事。
そういった楽しい思い出がいっぱい詰まった家になるように設計できたら素敵ですよね。
子供を実際育てるようになって、そう強く思うようになりました。
もちろん、建築の側で協力できる事は非常に少なく、あまり具体的に表現するとコンセプトばかりが先行していい家にならないと思っています。
ただ、そういう気持ちを忘れずに設計する事。
その心掛けとお施主さんとの対話が重要なのかな?